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老々介護と介護拒否をしていた夫の話

社会福祉

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心に残っているケースで老々介護の夫婦の話をしたいと思います。

末期がんの70代の女性。
病気によって患者さんは、ほぼコミュニケーション不能、身体状況は全てにおいて介助が 必要でほぼ寝たきり そして夫と二人暮らし。
当院で手術、抗がん剤治療をした後、自宅への退院支援で関わった患者さん。
よくあるケースですが、 この方達は一筋縄にいかなかったケースでした。

当初、 介護者となる夫は自宅退院を拒否。

夫 「80歳にもなって妻のオムツなんか触れるか!

確かにおっしゃる通り。

戦後を生き抜き、がんこに生きてきた80歳の紳士が、 介護に強い不安を感じるのは当然です。
じゃあ、 老人ホーム入所を検討。

夫 「自分の老後のこともあるんだ! 妻にそんな高い金を毎月払えるか!

確かにおっしゃる通り。

国民年金の満額の額も受給していない中、貯蓄額が潤沢にあるとはいえ、そこに強い不安を感じるのは当然です。

・・・。
って。
旦那さん、手は出さない、金も出さないって.. 口はいっぱい出てますけど(笑)

入院中、 一生懸命話し合いを繰り返し、なんとか自宅退院を決意して頂きました。

でも、次の日には、夫「無理だ!こんなこと (介護) 毎日できるわけない!」CM さんにもずいぶん骨をおって頂き、訪問診療医、訪問看護、ヘルパー、福祉用具など要介護 5の給付額いっぱいを使って、ケアプランを作成して頂き、さらに自立支援を利用して、ヘルパーをさらに利用。
もちろん、訪問看護は医療保険で。
しかし、これだけ条件を整えても旦那さんには胃ろうの管理、体位交換、オムツ交換、痰の吸引など最低限、できなくても学んで頂かなくてはなりません。
看護師さんから家族指導。退院1カ月前からはほぼ毎日病院に来て家族指導。
文句ばかりたれて、投げ出そうとして、時には(いや、しょっちゅう) 自宅ではキレて物を投げていた旦那さん (CM情報)。
奥さんに呪いをかけるだの、警察沙汰になったら介護しなくても済むだろとか、むちゃく ちゃなことを言い出してた旦那さん。
でも。
退院が近づくにつれて、手技も慣れてきちゃくちゃくと家族指導をこなす旦那さん。
いつぞやに旦那さんがオムツ交換の仕方が書かれたパンフをみながら、夫 「まずゴム手袋をはめて、 尿パッドを用意して…」 とぶつぶつ言いながら、一人で奥さんのオムツを交換してたとこをみたときは、不覚にも 涙腺が緩みました。
そんな旦那さんをもつ患者さんが退院。
いつもなら退院する患者さんをみるとホッとするものだが、もちろん嬉しかったし、自分の仕事はやり遂げた感はあるものの… 旦那さん大丈夫か・・??
と自分自身になにかひっかかるものを残して、患者さんが乗った介護タクシーを見送りました。

そして、自宅に戻り数ヶ月は在宅で看ていましたが旦那さんも介護の疲労で心身共に限界となり、最後は施設入所をしました。
退院後、旦那さんに会っていないので自宅に戻れて良かったのか悪かったのかはわかりませんが、支援されていた方の話を聞くと自宅で少しでも過ごすことができてよかったというような台詞を言っていたようです。

老々介護は日本の少子高齢化社会を象徴する問題です。
個人の問題、夫婦だけの問題ではありません。
日本の社会全体でこういった要介護者の高齢者を支えなくてなりません。
そのために介護保険制度があり、国が地域包括ケアシステムの構築を急いでいるわけです。
その具現化のために身近に地域包括支援センターという高齢者等の総合相談窓口や病院にも相談ができる窓口がありますので、それらを活用して地域でみんなで支えあっていく必要があります。

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